できるだけ大きな画面で見ていただけると嬉しいです。大きい画面だとアラも目立ちます。でも写真の中に吸い込まれるような感覚を味わえるかも知れません(^_^ა)
by Musapoo
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  :::: 夢は枯野を駆け巡る ::::::::
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 11月の終わりに芭蕉の辞世の句とされる「旅に病んで夢は枯野を駆け巡る」の”枯れ野”とはどんな物なんだろうかという疑問から撮影は開始されました。51才にして他界した芭蕉が、「私の夢見た枯れ野はどんなものか思い描いて御覧なさい」と投げてよこしたような感じでした。私はすでに芭蕉の永眠した年を越して、すでに2年が過ぎています。年はとっても私はまだ芭蕉のように枯れていない状態です。だから、はたして芭蕉の夢見た枯れ野がどんなものかを見出せるのだろうか、そして、俳句で言葉として編み込まれた”枯れ野”を写真というと表現方法で表せるのだろうか、自分に課したテーマは私にとっての挑戦でもありました。

 まず、”枯れ野”と言えば枯れた草を容易に思い浮かべることができます。死を悟った芭蕉が、自分の姿を枯れ草と重ねたのではないかと考え、枯れ草を主体とした写真を撮り進めました。でも、何かが違う。私の中の”枯れ草”または”枯れ野”は”死”そのものではないのです。夏に茂った姿の名残であり次の芽生えの温床となる姿を感じるのです。だから、霜に焼かれてへなへなになってしまった”死”としての姿は撮れませんでした。

 次に、目をつけたのが下5句の”駆け巡る”にこめられた力強さです。彷徨うのではなく”駆け巡る”なんです。自分の意思で動き回る様を思い浮かべることができます。死を間際にした病床にあっても、まだ旅を続けたいという芭蕉の強い気持ちを感じます。また、どれだけ歩いてもびくともしない若かったころの自分の姿を描いていたのかも知れません。病は冬と同じで春が来ればまた命が吹き返すように、病が治れば再び旅に出ようと夢見ていたのではないでしょうか。ならば、”枯れ野”とは一時の仮の姿であり、そこには次の生命を含んでいる景色ではないでしょうか。だから、寒々とした命が全て死に絶えてしまったような景色ではないということになります。

 芭蕉のこの句に関する文献をいくつか当たっていくうちに、この句は辞世の句ではないという説があることが分かりました。芭蕉自身がまだ辞世の句としたくないという意思表示が添え書きされているということです。つまり、芭蕉は病が治れば旅にまたでようと考えていたということです。私の根拠のない憶測は、あながち的外れな方向ではなかったと言うことが分かりました。

 ならば、あとはそれを写し込むだけです。しかし、現在、諸事情で充分な撮影時間を確保できていません。あとどれだけの”枯れ野”を撮れるか分かりません。もうすぐ暦の上では立春をむかえ、木々や草の花が咲き誇る季節がやってきます。そうなると”枯れ野”とはほど遠い景色になってしまいます。それまでの間に撮れるだけ撮っていこうとは思っています。



 なお、余談ではありますが、この投稿の写真はまだ明確な方向が出せない状態で撮影した物です。「旅」なんだから歩く道が入っていた方が良いかも知れない、と思い踏み跡が残る枯れ野を選んで撮影した物です。しかし、場面としては良いのかも知れませんが「再び駆け巡る」という意味からはほど遠い物になってしまっています。








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by musapoo | 2018-01-29 20:58 |  ├夢は枯野を駆け巡る | Comments(0)
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